レーザー彫刻機用ソフトウェアとは?
今新しい加工方法が可能な機械として、レーザー彫刻機が注目されています。レーザー彫刻機は木材やプラスチックなど様々な素材の表面に、任意の文字・イラスト・模様を彫り込むことができる機械です。
レーザー加工機でできることとしてはカット・彫刻・マーキングの3つが挙げられます。製品によっては皮革・ゴム・布・フルーツの果皮といった柔らかい素材にも彫刻を施すことが可能です。レーザーによる技術を活用すれば高精細なデザインを施すことができます。
また材料を無駄なく加工できるので、加工後に余る端材も少なく抑えられます。その結果、作業時間と費用という両面の大幅な削減ができるのです。家庭用やDIY向けの小型タイプも数多くあるので、オリジナルの模様や名前の彫刻、印鑑の製作などにもおすすめです。
レーザー彫刻のやり方は印刷と同じくらい簡単です。まずPCやスマホを使って彫刻したいデザインを作成します。次にプリンターとしてレーザー彫刻機を選択し、デザインをレーザー加工用のデータとして出力します。
このとき必要になるのがレーザー彫刻機用のソフトウェアです。レーザー彫刻機用ソフトウェアは、加工したい画像を読み込んでレーザー彫刻機に送信する役割を担います。
レーザー彫刻機用ソフトウェアを利用すればレーザーのパワーやノズルスピードなど、細かいパラメータの設定も可能になります。
おすすめレーザー彫刻機用ソフトウェアはこれ!
ここからはおすすめのレーザー彫刻機用ソフトウェアをご紹介します。まずはLaserGRBL。無料で使えるソフトウェアとしては、こちらが頭ひとつ抜きん出ています。
LaserGRBLは画像のレーザー彫刻に最適なWindowsソフトウェアです。LaserGRBLは画像や写真、ロゴを読み込めば数回クリックするだけでレーザー彫刻機にデータを送信できます。
他のソフトウェアと異なり、LaserGRBLは趣味のレーザーカッターと彫刻機で使用するために特別に開発されています。シンプルで効果的なツール以上のものを必要としない人にとっては有料ソフトウェアの優れた代替手段にもなるでしょう。
LaserGRBLは無料のオープンソースとしてインターネットで公開されています。寄付も募集しているようなので、もし使ってみて気に入ったのであればPayPalなどで投げ銭を送るのも良いでしょう。
またLaserGRBLの公式ホームページでは、おすすめのレーザー彫刻機などについても触れられています。これからレーザー彫刻を始めたいと考えている人にとっても参考になるかもしれません。
一方、有料ソフトの中ではLightBurnがおすすめ。LightBurnもLaserGRBLと同じく、レーザーカッター用のレイアウト、編集あるいは制御のためのソフトウェアです。LightBurnはWindows、Mac OS、およびLinuxのPCで利用できます。
LightBurnは追加のソフトウェアを使用することなく、直接レーザーにデータを送信することができます。現在ほとんどのコントローラーをサポートしているため、大抵のレーザー彫刻機で動作可能です。
ただLightBurnは有料ソフトウェアなので、購入する前にお手持ちのレーザー彫刻機で使用できるかどうか確かめたいという方もいるかと思います。そんな時はまず無料試用版をダウンロードして、ご自分で試してみてください。
また古いレーザー彫刻機のバージョンはサポート対象外となっていることもあります。LightBurnを最大限に活用するためには、ボードのアップグレードを完了させておくことをおすすめします。
LightBurnは有料ソフトウェアではありますが、購入前に無料試用版で使用感を確かめてみることも可能です。気になった方はぜひ無料試用版のダウンロードから始めてみてはいかがでしょうか?
「LaserGRBL」と「LightBurn」の違いは?
ここからはLaserGRBLとLightBurnの違いについて考えてみましょう。いくつかの項目に分けて解説していくので、どちらを選べばいいか悩んでいる方は参考にしてください。
LaserGRBLとLightBurnの違いについてですが、第一に価格が挙げられますよね。LaserGRBLは無料ソフトウェアであり、オープンソースとしてソフトウェアのデータがインターネット上に公開されています。
一方LightBurnは有料のソフトウェアとなります。ただしレーザー彫刻機用ソフトウェアの中ではそこまで高いわけでもありません。LightBurnのライセンスは40$で購入可能です。これは他のレーザー彫刻機用ソフトウェアと比較しても安価な方だといえるでしょう。
さらにLightBurnのライセンスは、一度購入するとライセンスのキーを持っている限り永遠に使用できます。また一つのキーで最大2台のマシンにインストール可能です。ちなみに3台目のマシンにインストールする場合は、無料でライセンスの更新ができます。
そのため何度もレーザー彫刻を行うのであれば、十分に元は取れるのではないでしょうか?そういう意味ではLaserGRBLとLightBurnの価格面での差は、そこまで大きくないのかもしれません。
またLaserGRBLとLightBurnの大きな差として、使用できるOSの違いが挙げられます。LaserGRBLはあくまでWindows用のソフトウェアであり、他のOSでも正常に作動するのかどうかは不透明です。
Mac OSやLinuxのPCをお使いの方は、最初からLightBurnを選んでおいた方が無難でしょう。さらにLaserGRBLは日本語に対応していない点についても注意してください。
他にもLightBurnではAi・PDF・SVG・DXF・PLT・PNG・JPG・GIF・BMPなど、さまざまな画像形式に対応しています。その点LaserGRBLの方は少し物足りないことがあるかもしれません。
そしてLightBurnはベクターとラスターという両方の加工に対応しており、LaserGRBLはラスター加工に特化されているソフトウェアです。ただし使い方によってはLaserGRBLで十分ということもあるかと思います。
ご自分がどうレーザー彫刻機を使っていきたいのか考えてみて、どちらのソフトウェアを選ぶのか検討してみてください。
レーザー彫刻機用ソフトウェアの使い方
最後にLaserGRBLとLightBurn、それぞれのレーザー彫刻機用ソフトウェアの使い方について見ていきましょう。
先にLaserGRBLの方から使い方を解説していきます。まず公式ホームページからLaserGRBLのソフトウェアをダウンロードしましょう。ボタンを押すとLaserGRBLのexeファイルがダウンロードされるので、そのまま実行してPCにインストールしてください。
ソフトウェアが立ち上がったら、次にレーザー彫刻機との接続をしておきます。LaserGRBLを起動して、レーザー彫刻機に電源を入れます。LaserGRBLの画面上部にあるツールバーのConnectをクリックすれば、PCとレーザー彫刻機が接続されます。
無事にレーザー彫刻機との接続が済んだら、早速彫刻したい画像を読み込んでいきましょう。ツールバーのFileからOpen Fileで読み込みたい画像を選択すればOKです。レーザーの強さや、ノズルスピードなども設定することが可能です。
最後にツールバーのColorsからSend To Machineを選択すれば、レーザー彫刻機が実行されます。
次にLightBurnの使い方について解説します。LightBurnの場合もPCとレーザー彫刻機を接続して使用します。LightBurn内での操作は基本的に加工データの配置や、パラメータの設定などです。
それではあらかじめ用意したデータをLightBurnの中に読み込んでいきます。メニューのファイルからインポートで加工用のデータを読み込みます。
それから画面右側のレイヤーを選択して、パラメータの設定を行いましょう。レーザーでカットする場合はライン、彫刻する場合は塗りつぶしを選択します。
設定するパラメータは主にレーザーのパワー、そして加工速度です。この2つのパラメータは、カットする素材や形状によって変更する必要があります。このパラメータ設定が終われば、LightBurn内の基本操作は完了です。あとは開始ボタンを押せば加工が開始されます。
まとめ
レーザー彫刻は今注目されている新しい加工方法です。レーザー彫刻機用ソフトウェアを利用すれば、レーザー彫刻による表現の幅をさらに広げることができます。
おすすめのレーザー彫刻機用ソフトウェアは、無料のものならLaserGRBL。ユウリョウソフトウェアの中から選ぶのならLightBurnがおすすめです。
LaserGRBLとLightBurnは価格・使用できるOS・日本語対応しているかどうか等の点が異なります。またLaserGRBLはラスターに特化していて、LightBurnはラスターとベクター両方に対応しています。
ご自身のレーザー彫刻機の使い方を鑑みて、最適なソフトウェア選びをしましょう。